講師 野間知一先生
鹿児島大学病院霧島リハビリテーションセンター
演題名 促通反復療法の実際〜脳卒中麻痺肢へのアプローチ〜
講演内容 促通反復療法のポイントを説明していただきました。促通や反射を使って、目標の運動と実際の運動の誤差の修正をしていくことが大切と教えていただきました。目標とする動作に近づいた動作を自動運動で100回以上繰り返すようにすることが必要とのことです。促通反復療法2週ごとのABAB研究の結果も示していただきました。わずかでも分離運動が可能となっている慢性期例では促通反復療法で改善が見込めるが、共同運動のみの場合は改善が難しいとのコメントも戴きました。脳卒中の個別性に悩むことも多いだろうと指摘し、肩のパターンを例に、どう考えるかを説明してくれました。肩屈曲の時に上腕骨が内旋してひっかかってしまう場合、外旋を伴った屈曲、三角筋外部線維を中心に刺激する、などです。本人がだせる動きを繰り返さなければなりませんから、評価が重要となるわけです。
さらに痙縮に対する振動刺激の方法、効果についても教えていただきました。バイブレータを手掌に5分くらい当てて手指屈曲が緩んだ例などを見せて貰いまた。上腕二頭筋2本、内側上顆1本、手掌2本の5本のバイブレータでの治療例も見せてくれました。促通反復療法は痙縮への効果は少ないため、この振動刺激を併用することでよりよい結果が得られるとのことです。
会場 三重県総合文化センター
2009.7.3 SS