三重県、青山高原の裾野、藤田学園の原点
藤田保健衛生大学七栗サナトリウム 25周年にむけて
看護副部長 西田智珠
私が七栗サナトリウムに就職したのは、平成2年の4月でした。まだ、七栗サナトリウムが開設され3年目でした。
七栗サナトリウムに就職した一番の理由は、2交代制勤務に魅力を感じたからです。当時は県内の大学付属病院に勤務していましたが、3交代の勤務に体がなじまず、常に睡眠不足を感じていました。仕事のかたわら遊びに励んでいたせいかもしれませんが・・・・
そこで、七栗サナトリウムに先輩が働いていたので勤務体制の事を聞き、自宅にも近い事からすぐに応募をしました。就職試験はなく、当時の鈴木こう看護部長に面接をしていただき、その場で働く病棟まで教えていただきました。ところが、なかなか採用通知が来ず、不安になり病院に問い合わせた事を今でも覚えております。
実際、2交代制勤務をすると休息が十分にとれ、夜勤中も2時間の仮眠で早朝の多忙な時間に集中力を持続することができると感じました。
それから20年以上がたち、藤田学園の2交代制勤務が今、日本看護協会も注目し、全国にリスクとワークライフバランスを考慮した勤務体制として紹介されています。私たちにとっては、藤田学園の2交代制勤務がすっかりなじんでいますが、3交代制勤務をとっている看護管理者には1日12時間勤務がなかなか理解に苦しむようです。
医療界はこの25年の間にずいぶん進歩し、同時に患者さん自身の医療への参加が進みました。看護師にとっても医療の高度化と背中合わせのリスク管理に緊張を強いられます。 その中で、リスクとワークライフバランスを考慮した勤務体制をいち早く導入された藤田啓介先生の先見の明は素晴らしいと感じ、同時にありがたい勤務をさせて頂いていると思います。
私ごとですがこの4月に看護副部長に就任いたしました。いまだ経験も浅く、重大な責任を感じております。非力ながらも諸先輩方が築かれた七栗サナトリウムの歴史を汚さぬよう頑張りたいと思います。どうそよろしくお願いいたします。