三重県、青山高原の裾野、藤田学園の原点
七栗サナトリウムとともに
病院長 園田 茂
2002年に院長を命じられて以来10年間、七栗サナトリウムがどう進むべきか、考え続けています。取り巻く環境は、厚生労働省の早期居宅化施策、医師・看護師不足と、必ずしも当院にとっての追い風ばかりではありません。
その中で、緩和ケア、栄養サポートチーム、リハビリテーション、認知症対応などの特性を強化し、日本のリーダーとなるべく努力する道を選び、病院皆で発展を目指している次第です。決して全ての領域がカバーできるわけではありません。各特色形成に共通しているのは、最良を模索し、実践し、そして三重のなかでの連携を重視し、また出来る限り啓発活動にも関わらせて頂いていることです。
支えてくれているのは七栗メンバーの前向きの姿勢です。七栗諸先輩が培ってくれた仲の良さ、明るさを武器に一生懸命進む仲間達です。このような私たちに共鳴して、先に進む仲間となってくださる教職員を随時募集中です。医師に関しては各科教授に、職員については人事課か各部署に直接お尋ね下さい。
25年という歳月は、私たちを熟成してくれると共に、建物等の不都合も生じさせます。それに対し、各病棟のリニューアル工事、今年度は厨房改修などと順次手を加え、よりよい環境を得るように努力しています。
今後に向けて、ロボット訓練等の先端医療も志し、また、大学という利点を活かすべく七栗校地内での藤田記念七栗研究所との連携研究も明示的に強化するつもりです。その七栗研究所を病院に実距離的にも近い位置に持ってきて、同時に研究所の耐震問題も解決していこうとの思いで、七栗研究所を職員宿舎ななくりへ移転することも俎上に載せてあります。
我々が提供できること、そして人となり、さらには病院の印象などを周囲の皆さんに知って戴けなければ、いかによいことをしていようと、井の中の蛙で社会に貢献できたことにはなりません。ですので、この25周年記念企画も、通常の冊子形態ではなく、web上で閲覧可能な構成で企画しています。
これからも七栗校地、七栗サナトリウムをよろしくお願いいたします。