新技術のご紹介

シーティング

車いす調整

 七栗記念病院は、座圧を計測する機器や身体をサポートする様々な備品を活用して、車椅子上で快適な生活が実現できるように取り組んでいます。

1.シーティングとは?

 脳卒中や脊髄損傷などで体が動かしづらくなり、歩くことが難しくなった方は、車椅子を使用することがあります。自力で座ること自体が難しくなる場合もあり、生活の様々な動作を行うことが大変になります。

 そのためには、「人はどのように練習をすると、新しい動作を覚えやすいのか」ということを、科学的に追求する必要があります。この科学が運動学習理論になります。そして、ウェルウォークはこの運動学習理論に基づいて開発されました。

 シーティングの目的は、クッションや専用のパーツ類などを用いて、快適に座る姿勢(座位姿勢)を実現し、それにより生活を豊かにすることを目指すことです。

 良好な座位姿勢は、座位が安定することで手足を楽に動かすことができるようになり、車椅子駆動も行いやすくなります。車椅子駆動の効率化は、仕事や趣味活動などの活動性や意欲向上にもつながります。一方、車椅子上の姿勢が不良の場合は、呼吸がしにくくなったり、臀部(お尻)や腰の痛みが出現することがあります。

2.シーティング研究について

 当院で行っている研究内容は、寝たきり防止のため、日中車椅子に乗っていられるよう、座圧を計測する機器を使用し、車椅子乗車時の座圧を測り、最適なシーティングを立案することです。

 こちらの機器(図1)では、車椅子の座面の上に専用の座圧シートを敷き、その上に座ると、パソコン画面上に圧がかかっている範囲が表示され、色によって、圧の強さが分かります。これらの情報により、シーティングが最適か、車椅子の調整やクッションの変更をする必要があるか検討しています。

座圧センサー

図1. 臀部(お尻部分)にかかる圧をグラフ化している様子

 車椅子やクッションの種類については、車椅子本体が自走型から介助型まで8種類以上、クッションは、ウレタン、ゲル、エアー、ハイブリッドの4種類を中心に、患者さん一人一人に合わせたシーティングが提供できる環境であり、オーダーメイドのシーティングを目指し、研究を行っています。

                          

 

連絡先:rehab7n@fujita-hu.ac.jp


<2023.1.11>

                                                                  

 

    

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