七栗記念病院は、多種類のシーティング備品を活用して、生活をより快適にするシーティングに取り組んでいます。
脳卒中や脊髄の障害などで体が動かしづらくなり、歩くことが難しくなった方は、車椅子を使用します。自力で座ること自体が難しくなる場合もあり、そうなると生活の様々な動作を行うことが大変になります。
シーティングとは、クッションや専用のパーツ類(写真1)などを用いて、座位姿勢を最適化することを言います。適切な座位姿勢を取って座位が安定することで手足を楽に動かすことができるようになり、車椅子の駆動もやりやすくなります。車椅子が漕ぎやすくなると、仕事や趣味活動などの活動性や意欲向上にもつながります。飲み込みの障害がある方では、飲み込みもしやすくなります。呼吸がしやすくなる方もいます。
七栗記念病院では、作業療法の担当者が患者さんに合わせた車椅子のシーティングを行い、調整に難渋する患者さんにはシーティングクリニックを開催して、より専門的な知識を兼ね備えたスタッフが、患者さんに合わせた車椅子づくりをサポートしています。
患者様それぞれの症状に適したシーティングを行うため、様々な車椅子シーティングの備品を多数揃えています。
車椅子本体が自走型から介助型まで8種類以上準備されています。背面の高さ、座面の高さ、頭を支えるパーツなどを患者様の体型に合わせて微調整できる多機能な車椅子もあります。車椅子のクッションは、ウレタン素材、ゲル素材、エア素材の3種類を中心に、それぞれ複数メーカーのものを用意しています。また腰背中を支持するバックサポートは、体の側面を支えるタイプや腰部分を支えるものなどを揃え、患者様の姿勢に合うように工夫しています。
連絡先:rehab7n@fujita-hu.ac.jp
<2022.3.30>