嚥下機能検査のご紹介

 嚥下とは、食物を飲み込んで、胃まで運ぶことをいいます。病気などの影響で食べ物や飲み物を上手く食べられない、飲み込めない状態のことを摂食嚥下(えんげ)障害といいます。摂食・嚥下の機能が低下すると、食事が食べ辛くなったり、誤嚥性肺炎という肺炎を起こしてしまうこともあるため、摂食嚥下障害への対応は、リハビリの中でも非常に重要な分野となっています。
 当院では嚥下障害の有無だけではなく、『どのような食物であればうまく飲み込めるか?』や、『より安全に飲み込める方法はないか?』を検討するために嚥下機能検査を行います。
 検査の目的としては、主に2つがあります。
1)診断のための検査
 口やのどなどの嚥下に関わる器官の形や、飲み込みの際の動き、誤嚥、残留など症状と病態の関係を明らかにします。
2)治療のための検査

 食物や体位、摂食方法などを工夫することで安全に嚥下し、誤嚥や咽頭残留を減少させる方法を探し、実際のリハビリや摂食場面に反映させる。

  嚥下機能検査の代表的なものとして、嚥下造影検査(VF)と、嚥下内視鏡検査(VE)があります。

嚥下造影検査(VF)

 VF検査は、バリウムなどの造影剤を混ぜた検査食品を食べる、飲むなどし、X線透視下で嚥下の一連の動きを評価する検査です。

 当院では週に2回、嚥下造影検査を実施しており、その結果を元に他職種で嚥下カンファレンスを実施し、患者さんに合わせた食事の形態や姿勢を検討しています。

*充実の嚥下機能検査
 週2回、年間500件以上の嚥下造影検査が行われています。

嚥下内視鏡検査(VE)

 VE検査は、細い内視鏡カメラを鼻から入れて、のどの中の状態や、食べ物を飲み込む時の動きを直接観察する検査です。嚥下内視鏡検査はいつでもどこでも(ベッドサイド等でも)行える、のどの状態を三次元的に評価できる、一般の食品を用いて評価できるなどの利点があります。ただし観察できる場所が咽頭・喉頭に限定されるという欠点もあります。

 

 

連絡先:rehab7n@fujita-hu.ac.jp


<2022.3.19>

                                                                  

 

    

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