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第119回七栗リハビリテーションセミナー

日程

2020.12.9(水) 17:30-19:00

講師

都築 晃先生  藤田医科大学地域包括ケア中核センター

演題名

地域リハビリテーションの未来

講演内容

 近年、高期高齢者人口の増加に伴い医療介護資源の需給バランスに地域差を認めている。地域の高齢者の暮らしを支えるためには、介護・医療・健康づくりの3本柱だけではなく 病院の付き添いや移動支援、役場の手続きなどの「互助」が重要となってくる。

 今回は、地域リハビリテーションについてわかりやすくお話しして頂いた。

 地域リハビリテーションとは、障害のある子供や成人・高齢者とその家族が、住み慣れたところで、一生安全に、その人らしくいきいきとした生活ができるよう、保健・医療・福祉・介護及び地域住民を含め生活に関わるあらゆる人々や期間・組織がリハビリテーションの立場から協力し合って行う活動のすべてを言う。

 総合事業開始前のサービス利用1年後重症化率を調べたところ、要支援1の2人に1人、要支援2の4人に1人以上がわずか1年後に重症化している結果となった。その理由として、本人の望む「家の外の生活」を提供できておらず、エンドレスのデイサービス利用となり、活動量が足りていないことが考えられた。そこで豊明市は、その人の生活スタイルにアプローチし、行動変容を促すため短期集中プログラムと民間サービスの併用を実施した。
 短期集中プログラムでは、専門職が約3〜6ヶ月の間に運動機能の向上や口腔期機能改善などを目的に介入する通所リハビリと、住宅環境を評価し自宅・自宅周辺での活動向上を図る訪問リハビリを実施する。民間サービスでは、病院やスポーツクラブまでの送迎サービス、 地域の温泉施設やカラオケボックスでの健康講座・体操教室を導入した。 すると、約8割の利用者が1年後も要支援度を維持している結果となった。

 今までは、介護サービスをできるだけ長く使用して頂き専門職がずっと関わり続けることが必要と考えられていたが、医療・介護は本人にとっては非日常的である。今後は、その人にとっての「普通の生活」「自立支援とは何か」を常に問い「課題解決型のサービス提供」が必要となってくる。

 まずは、専門職が価値観の変化を起こすことが地域リハビリテーションの未来に繋がるのではないか。

会場

三重県総合文化センター

〒514-0061 津市一身田町上津部田1234

<2020.12.12> 

                                                                  

 

    

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