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第122回七栗リハビリテーションセミナー

日程

2022.6.10(金) 18:00-19:30

講師

河合 晶子先生  三重県こころの医療センター

 

演題名

地域包括ケアにおける認知症支援を共に創る 〜行政療法士からの発信〜

講演内容

 近年の高齢化社会において認知症高齢者の増加は社会問題となっている。令和元年に認知症政策推進大綱が発令され、認知症になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けることを目指している。今回は、地域包括ケアシステムにおける認知症支援についてわかりやすくお話をいただいた。以下に要旨をまとめる。
三重県では、東紀州の地域で認知症を有する人が多く、全国平均を大きく上回っている。一般病床にも一定数の認知症患者が存在し、高齢者施設の有病率に至っては90%を超えている。認知症は、ADLの低下を招き、退院先や在院日数の長期化にも影響する。重度の要介助状態でも「住み慣れた地域で生活する」ことが出来る社会を創る必要がある。その中で、地域包括ケアシステムに専門職がどう参加するのかを考える必要がある。
 地域包括ケアシステムに参加するために医療・介護専門職の役割と持つべきスキルとして地域資源を知る、地域資源を活用する、地域資源に参加するが挙げられる。
認知症支援にかかる社会資源は、介護予防や認知症カフェだけでなく、家族会や認知症サポーター、ボランティア、学校など多岐にわたる。現在、認知症サポーターの養成がなされており、三重県の認知症サポーター数は現在約20万に上る。また、本人・家族のニーズと認知症サポーターを中心とした支援者をつなぐ仕組みであるチームオレンジの整備をしている。

  地域資源に参加することのポイントは、介護(認知症)予防の方法、認知症カフェの利用、認知症があっても豊かな生活を創ることで ある。認知症予防は睡眠マネージメントや服薬管理や趣・楽しみの支援などがある。認知症カフェは認知症を有する方の能力発揮の場だ けでなく、認知症支援者の支援やピアサポートにも利用されている。認知症があっても地域住民と交流し、役割を持つことで「生きがい 」を感じ、豊かな生活を創る事ができる。そのために各地域において医療・介護専門職が「生きがい」を支援する体制を構築していく事 が必要である。

 

会場

藤田医科大学七栗記念病院 七栗記念ホール

〒514-1295 津市大鳥町424−1

<2022.6.30> 

                                                                  

 

    

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