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第133回七栗リハビリテーションセミナー

日程

2026.6.26(金) 18:00-19:00   オンラインセミナー形式

講師

新堂 晃大 先生
           (三重大学大学院医学系研究科 脳神経内科学 教授)
           (三重大学脳神経内科・認知症センター センター長)

演題名

講演:認知症診療の信じたいと診断後支援の実際

講演内容

講演:音楽が「ことば」を呼び覚ます!- MITを用いた言語聴覚療法の最前線 -

 講演では、認知症診療が近年大きな転換期を迎えていることを背景に、その最新の動向と診断後支援について解説された。認知症は「一旦正常に発達した知的機能が持続的に低下し、社会生活に支障を来す状態」であるが、現在では「認知症になっても自分らしく暮らし続ける」ことを目標とした診療へと変化している。2026年認知症疾患診療ガイドラインでは、軽度認知障害(MCI)の段階から早期診断・早期介入を行う重要性が強調され、レカネマブをはじめとする抗アミロイドβ抗体薬の登場により、アルツハイマー病の病態そのものに介入する治療が可能となったことが大きな変化として紹介された。また、レカネマブの適応や期待される効果、副作用(ARIA)についても詳しく解説され、一方で、適応患者の選択やアミロイドPET・髄液検査による病態評価、副作用(ARIA)への十分な対応が必要であり、薬剤の効果には限界もあることから、適切な患者選択と十分な説明が重要であることも説明された。


 また、認知症とMCIの有病率や本邦における認知症有病率の推移、代表的な認知症の特徴、アルツハイマー病と血管性認知症の初期症状の違いについても整理され、加齢による物忘れと認知症による記憶障害の違い、記憶障害だけでなく遂行機能障害や見当識障害、病識低下などに着目した早期発見の重要性が示された。さらに、脳卒中の危険因子は認知症とも共通しており、高血圧をはじめとする血管危険因子の管理が認知症予防にもつながることが強調された。


 予防の分野では、FINGER研究やJ-MINT研究を中心に、多因子介入による認知機能低下予防の有効性が紹介され、2026年認知症疾患診療ガイドラインでも強く推奨されていることが説明された。運動、栄養、認知活動、社会参加に加え、難聴への補聴器使用、口腔衛生や歯周病対策、白内障手術、高血圧・糖尿病・脂質異常症の管理、日本食、適度な歩行、趣味活動、ボードゲームやテレビゲームなど、多面的な生活習慣の改善が認知症予防につながることが示された。


 最後に、三重大学で実施されている認知症予防教室が紹介され、運動プログラム、趣味活動(eスポーツを含む)、口腔機能訓練、栄養指導、調理実習などを組み合わせた包括的な多因子介入を地域で実践していることが報告された。また、認知症と診断された後も、本人・家族への支援や地域との連携、多職種による生活支援を継続する「診断後支援」の重要性が示された。認知症診療は「治療」だけでなく、「予防」「診断後支援」「生活支援」を含めた包括的な医療へと進化しており、薬物療法と生活習慣改善を適切に組み合わせることが、認知症になってもその人らしい生活を支えるために重要であることが示された。

(左より)講師:新堂晃大先生、座長:大高洋平先生

 

会場

会場:三重県総合文化センター

〒514-0061 三重県津市一身田上津部田1234

<2026.7.13> 

                                                                  

 

    

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